秘書の電話マナーについて

秘書の仕事は就く人の補佐でありますが、極端に言えば、雇い主その人よりも礼儀正しくあらゆることに気を回さなければなりません。例えば社長秘書であれば、社長本人によりも秘書の在り方が社長の顔となる場合もありえます。

社長は社長自身で力のある人ですから、ある程度のパワーバランスの中で周知の関係であれば一定の無礼が許されるケースがあります。しかしながら、秘書は決して自分自身に会社を運営する力があるわけではないという自覚を持っていなければならず、どんなに社長の親しい人物であっても、打ち解けて砕けたような対応をしてしまっては思わぬトラブルを引き起こす可能性が高くなります。

中でもミスが多いのが電話応対です。新規の取引先等からの電話に対し、きちんとしたマナーを持って接する人は多いことでしょう。しかしながら、秘書をやっていると毎度同じ人物から電話がかかってくることもあります。

相手側も秘書のことを覚えていて、くだけた物言いをしてくることもあります。しかしながら、そこで決して言葉遣いや口調を変えてしまってはなりません。声を聞いただけで相手が誰なのか分かったとしても、必ず会社名と自分の名前を告げることを忘れず、また、相手の名前を確認することもマナーです。

面倒に思われたとしても、隙を見せてしまえばそこで揚げ足を取られ、契約を破棄されてしまうかもしれません。ビジネスにおける秘書のマナーは誰よりも徹底していなければならないのです。